先日SNSで調査を行ったところ、子育て家庭では子供に対して下のようなかかわりがあることがわかりました😊

- 物心つく前からちいさなことを褒めている
- お手伝いをしてくれた時に特に褒めている
- 失敗にくじけず頑張ったことを褒める
- 活発な子にはどうしても怒ることの方が増えてしまう
この結果はほんの一例ではありますが、中々褒められないことへの罪悪感などもみられ、いかに今の子育て世代が子供をのびのび育てようと、心をくだいているかが分かりますよね。
「子供をどのように育てれば自立心をもった豊かな人になってくれるかな?」そう悩んでる人は多く、ほとんどの場合、褒めることで人間性をのばせると信じられてますよね。
ここでは、子供に対して褒めるよりも効果的なアプローチがあることを、お伝えしようと思います😊
褒めずに子供を伸ばす5つのコツは以下の通りです↓
- 子供に共感する
- 子供を認める
- 子供を信じる
- 子供に素直な気持ちを話す
- 子供に感謝を伝える
『褒めない』子育てを実践することで、子供がたくましく生きていく力を身につけられるでしょう!
解説にうつります😊
『褒める』ということ
ここでは、アドラー心理学をもとに褒めることを考察していきますね。
アドラーはユング、フロイトと並ぶ偉大な心理学者として知られています。
アドラー心理学では『褒める』と『叱る』をなくすことによって、親と子供との間に対等な人間関係を築き、子供の自立をうながすことを勧めています。
人間はみな平等で上下がないという思想で言うと、『褒める』『叱る』とはどう言うアクションにあたるのでしょうか?
親の都合が反映される
- 親の望むようにできた時に『褒める』
- 親の望まない行為を『叱る』
この2つは相反するものとしてとらえられがちですが、根っこでは同じ意味を持ちます。
それは『親のコントロールが働いている』状況にあるからです。
子供が『褒める』に足る行動をした時は評価し、子供が思う通りにならなかったことを『叱る』。
それは暗に、大人の都合を優先させ、常に大人が指示をだしてる状態であると言えます。
褒め言葉がダメなのではなく、「子供をコントロールしよう」と言う意図が見える言葉は子供に響かないという事なんですね💦
「たくさん勉強やってえらいね」や「こんなに上手くできていい子だね」と言うのは親の希望が裏にひそんでいる声がけになるので子供の心には届きにくいのです。
上下関係の原因になる
『褒める』と言うアクションは、自然と関係性に優劣を生みだします。
上の立場であるものが評価し、立場が低いものが評価される。
そんな関係を、親子の間に潜在的に作り出してしまうんですね。
『叱る』ことも同じです。
ほとんどの人は、親が「こうでなければならない」と感じている価値観から子供がはみ出した瞬間に叱りますよね。
この『褒める』と『叱る』のループでは思考力も育たず、自立心の乏しい子供になってしまう恐れがあるのです💦
褒められることに慣れてしまう
そして子供を褒めすぎることもまた良くありません。
子供はなんてことない小さなことや成果をずっと褒められることで褒められることが当たり前になってしまうんですね。
「テストで満点取れていい子」「一番取れてえらいね」など常に自分が評価されることが当然になってしまうと、すぐに成果が出ないと挫けたり、自分を注目してくれないコミュニティでは居場所がなくなったりする大人になってしまいます。
褒められると現れる心理的な影響
そして成果を褒められ続けることにより、失敗を怖がり嘘をついたり挑戦を避けるようになるという研究結果も出ています。
(以下KosodateMedia参考)
褒めることで子供が受ける影響についての実験
コロンビア大学のミューラー氏とデュエック氏が行った興味深い研究があります。
- 子供を3つのグループに分ける
- それぞれテストを受けてもらい、結果に関係なくAグループには『頭がいいね』と褒める、Bグループには何も言わない、Cグループには『よく頑張ったね』と過程を認める
- 次のテストでは、難しい問題と優しい問題を子供達に選ばせテストを受けさせる(実験1)
- 3回目は、1回目と同レベルのテストを受けてもらう(実験2)
- みんなの前で、難しいテストの点数を一人ずつ発表してもらった(実験3)
↓実験結果のまとめ↓
Aグループ(頭がいいねと褒められた)
- 実験1では65%が易しい問題を選んだ
- 実験2では20%点数が落ちた
- 実験3では40%が実際の点数よりいい点数を報告した
Bグループ(何も言われなかった)
- 実験1では45%が易しい問題を選んだ
- 実験3では10%が実際の点数よりいい点数を報告した
Cグループ(よく頑張ったねと過程を認められた)
- 実験1では90%が難しいテストを選んだ
- 実験2では30%点数が伸びた
成果を褒められると失敗を恐れ挑戦しなくなるのに比べ、努力を認められるとさらに挑戦する意欲が湧くことが明らかになったのと同時に、テスト結果にも影響が出ていることが分かります。
そして実験3では、Aグループの子供はテストの結果を下げないよう嘘をついてしまっていますね。
「頭がいい」と評価されることは、子供に「点数を落としてはいけない」と思わせる原因になり、精神的負担に他ならないと分かった実験結果でした。
褒めないで子供を伸ばすコツ5つ!
褒めることが、子供の可能性を奪ってしまうと理解できたところで、どんな関わり方がいいのか具体的に見ていきますね。
子供に共感する
子供が何か行動を起こした時には、子供の気持ちにフォーカスした声がけをしてみましょう!
- 失敗したら「それは悲しかったよね。次はどうしたらいいか一緒に考えよう」
- 成功したら「それは嬉しいね!今まですごく大変だったけど頑張ったもんね。よかったね」
このような言葉を選ぶだけで子、供はどんな時も親が伴走してくれてる実感をもてます。
気持ちを受け入れて貰えたなら、子供は自分で立ち上がり前に進む力を手に入れるはずですよ✨
子供を認める
子供のやり方、選択、努力などを一人の人間として尊重し認めてあげてください✨
- 子供の意見に「なるほどそういう考え方もあるよね。じゃあこういうのはどう思う?」
- 子供の主張に「そうしたいんだね。いいと思うよ、やってごらん」
- 子供の努力に「本当に良く頑張ってたよね!」
子供の行動が危険だと感じた場合は叱るのではなく、危険な可能性をしっかり伝えた上で「ワタシはとても心配だから〇〇という条件付きなら安心できるな」など、子供が納得できることが大切です。
子供の考えを否定するのではなく、あくまでも家族というチームの一員として選択肢を与えるというスタンスで考えてみてください。
自分で人生の舵取りをしている実感が、子供の勇気を育て挑戦する心を育みます。
子供を信じる
どんな困難に直面していても、親が子供に代わって人生をコントロールしようとしてはいけません。
- 忘れ物が心配でも先回りして親が用意しない
- 友達との揉め事にすぐに親が出ていかない
- 先生と子供の相性が悪くても勝手な判断で親が動かない
子供に相談されたなら、親は子供の力を信じてどんと構えることも必要です。
なぜなら、子供に起きたトラブルや心配事に先回りするのは、大体にして子供のためではなく”親が自分の不安に耐えられなくて“行動していることがほとんどだからです💦
親が「大丈夫、あなたならできる」と言ってあげられると、子供も親からの信頼を感じられて、ちゃんとそれに応えようと行動を変えていけます。
子供に素直な気持ちを話す
親は、子供に自分の気持ちをそのまま話しましょう。
- 運動会で一番を取った子供に「頑張ってる姿がかっこよかったよ」
- 何か手助けしてくれた時「大変だったからすごく助かったよ」
- 子供の失敗に「お父さんも昔同じようなことで悩んだことがあるよ…」
親が素直な気持ちを子供に伝える習慣を作っておくと、子供も自分の気持ちを親に伝えやすくなります。
伝える内容も、親としての立場から話をするのではなく、同じ目線での体験談などがいいですね。
あくまでも評価する・されるという関係を作らず、お互いにリスペクトを持つことを意識をしましょう。
子供に感謝を伝える
人は幾つになっても誰かの役に立てたり人に感謝されることが嬉しいものです✨
- 子供の貢献に対して「偉いね、いいこだね」ではなく「ありがとう!とっても嬉しいよ」
子供の成果を親のものにして感謝を伝えるのではなく、あくまでも人の役に立てた時感謝されることの喜びを感じてもらうように伝えましょう。
✖️子供がテストでいい点とった時に「あなたが賢くて本当に嬉しい」
⭕️率先して部屋を片付けてくれた時「ありがとう!すごく助かったよ」
親に感謝されることは子供にとって大きな喜びです。
「また喜んでほしい」という気持ちを育てることによって更なる行動力に繋がったり、逆境に立ち向かう勇気に変わったりするんですね。
褒めない関わりを取り入れた生活
『褒める』とは違う関わり
ワタシは、アドラーの褒めない関わりを調べていく上で気づきました。
日々自分が気をつけていることがなぜいいのか、子供とのコミュニケーションがすごくスムーズになった理由がわかりやすく説明されていることに!
そして自分では肯定的な言葉は全て『褒め』だと分類していましたが、さまざまな要素で定義が分かれるんだなということにも気づきました。
実際、よく子供にかけてる言葉は一部ですが下の通りです↓
これらの言葉が一つずつ意味を持っていたなんて、知りもしませんでした。
認める
●モチが(小5)テストで満点取れたら、『毎朝頑張ってるもんね!努力が実ってすごい!』
こんな声をかけ始めてから、朝学を嫌がることが格段に減りました。
あんまり眠くてつらそうな時は「やめとく?」と聞くけど、「ううんやめない!頑張る!勉強が分かるようになって嬉しいから」という返答が返ってきます😊
努力を認められたことで、続ける自信がついたんですね。
共感する
●ゾゾ(小2)がテストでミスしちゃった時、『それは悔しかったね。次はどうやったらミスがなくなると思う?』
「これは〇〇だと思って書いちゃったから次はちゃんと読んでから書くよ!」と、自分から原因を見つけ、考えを言えるようになったので、ゾゾには共感がすごく効果ありました✨
信じる
●ゾゾが友達を泣かせちゃった時、『ゾゾはどう感じた?』『もう同じことは言わないようにしようって思えることが大切なんだよ。ゾゾが友達のこと大事に思ってるならちゃんと伝わるから大丈夫!』
ワタシが信じていることを伝えると、ゾゾは自分で問題に立ち向かうことができました😊
結果、友達とも仲直りできて自信を持てたみたいです。
自分の気持ちを話す
●急いでる時に子供が支度手伝ってくれた時、『すごく焦ってたから手伝ってくれて本当に助かったよ〜!ありがとう』
ワタシの気持ちを聞いた子供は、とっても嬉しそうに「いいよいいよ、時間がなかったもんね。よかったね間に合って」と返してくれます😊
こちらもできなかったことを素直に謝ったり、どんな気持ちだったか話すことで、心の距離がグッと近づいた気がしました💙
感謝する
●買い物に行って荷物を持ってくれた時、『そんなに重いの持てるなんてすごいね!ありがとう。でも疲れたら代わるから言ってね』
こう伝えると、「大丈夫大丈夫!」と言って毎回気にかけてくれるようになりました。
まだまだワタシの方が力持ちなのに、気遣いができるのが素敵だなぁといつも感じています✨
『褒めない関わり』できるようになるまで
『そんなこと言ったって、それって子供が聞き分けいいからでしょう!?』と、思う方もいるかもしれません。
ですが、全然そんなことはありません!
【小学生の中間反抗期に疲れた時の対応4つ】子供を信じて自立心を育てよう
↑こちらの記事でも触れてますが、モチ(現在小5)が1年生の時は中間反抗期もあり、それはもう毎日怒って反抗して…の繰り返しでした💦
頭ごなしに叱って、ちょっとでも勉強すれば「勉強するなんてえらい!」と必死で褒めて…
でもそんな関わりにはずっと違和感を感じてました。
なぜならワタシが子供の頃、大人に褒められるのが嫌いだったからです。
褒められるのが嫌いだった理由
「すごいね」「偉いね」「いい子だね」と言われる度に、”大人の都合のいい時にだけ褒められる”状況にうんざりしてたんですね。
全く素直に喜べませんでした💦
褒められれば褒められるほど期待通りになるもんか!とかたくなになっていた時期を思い出します。
大人の望む結果を用意する人間になりたくない!自分は自由に生きたい!と強く感じていたのが大きな原因です。
子供だって自由に生きたい!
モチの中間反抗期を経て、ワタシはモチにあの頃の自分を重ねました。
『そうだよね。子供だって自由に生きたいんだよね。子供が自分の感性に従って生きることをサポートするのが親の役割じゃない!』
そう気付いた時から褒めない言葉が自分の口から自然と出てくるようになったと思います😊
なのでまだまだワタシも褒めない子育てのひよっこ。
いつからでも始めることはできるんです✨
褒めないで子供との信頼関係を深める
ー褒めない子育てのコツー
- 子供に共感する
- 子供を認める
- 子供を信じる
- 子供に素直な気持ちを話す
- 子供に感謝を伝える
アドラーは『勇気づけ』こそが子育てのゴールだと言います。
もちろん上記の内容をその日から全て実践するのは難しいでしょう。
でも全てできないからと言って自分を責める必要は全くありません。
子供もゆっくり成長するように、親も少しずつ変わっていければいいんです😊
毎日一言ずつでも意識を向けて言葉がけしてみてください。
リスペクトを軸にした横並びのコミュニケーションこそ子供を勇気ある逞しい子供に導いてくれるヒントになるはずです。
何事にも挑戦していける『勇気づけ』の子育て、ぜひ参考にしてみてくださいね✨
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